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-----設定抜粋----- 刻まれた傷は弱さの証。 天才ではなく、無敵でもない一介の剣士。 だが幾多の戦場を一対の剣で切り抜け、傷と共に戦績を増やす彼の姿に、傭兵達は敬意を込めて孤狼と呼んだ。 かつて孤島で神剣を会得し、天破を用いた彼は神剣のヴァンドルフと呼称されるようになる。 その後、弟子ボルテクスが孤島にて宝玉を揃え、またヴァンドルフに敗れた後に孤島へ流れ着いた魔剣使いジーンも再起を図って宝玉を集め、ヴァンドルフへと挑んできた。 ボルテクスやジーンの成長を目の当たりにし、ヴァンドルフは自ら孤島へ身を置いた青年時代を想起する。 一歩足を踏み入れた瞬間から、これまで持っていた全ての力や経験が役に立たなくなり、どれほど鍛え抜いた戦士でさえも常に死を身近に連れ歩く世界。 高名な傭兵として数々の名誉を受け、神剣のヴァンドルフなどという大仰な二つ名で呼ばれるようになって既に久しい。 その間に己の心は惰弱になっていないか? 孤狼の二文字で呼ばれていたあの頃よりも、己の中心を走る芯はしっかりと揺るぎないだろうか? 自問を胸を張ってはね除けられなかった時、ヴァンドルフは旅の支度をととのえていた。 ――もう一度あの島へ 誇りなど捨てて良い。負けて泥濘に崩れ落ちても、生きて天に向かって噛み付く気勢さえ残っていれば、いずれはその天を落とす事も出来よう。 負けて負けて負け続けて、それでも心の剣が折れなかったからこそ、今の自分がある。 孤狼は再び天に吼え、地を蹴って前へと一歩を踏み出した。 -----抜粋終了----- 双剣を使う傭兵。 特殊な能力は一切持たず、常勝無敗というわけでもない。 ただひたすら生きることにこだわり、どんな状態でも諦めず、倒れても立ち上がって前へ進み続けた男。 第3期ALIVEで使用。 初めて上位技能「神剣」を見つけ、それ以後神剣トップとして終了まで走り続けた結果、唯一神剣Lv20に到達し「天破」を覚えた。しかし、これも何かのサガか、無敗のまま終えようと画策してたのに終了直前に狩られてしまった。無駄に設定通り。 第4期ALIVEで使用したボルテクス・ブラックモアの師匠であり、第1期偽島で使用したジーン・スレイフ・ステイレスを破った剣士。 元は拙作の小説の登場キャラ。といっても主人公ではない。 小説では主人公の師匠、TRPGでは強力なNPCや障害として登場することが多く、その時は50〜60代ぐらいの年齢で登場する。 本来はいわゆる「無敵キャラ」なので動かしにくいのだが、元々「無敵ではなく、負けても諦めないから結果的に強くなってきた」という「負けても良いキャラ」なので、ちょっと若くする事でより負けても大丈夫な感じにして使用。 4期キャラの設定やエンディングで登場した際には双剣が光双剣という反則的な魔法武器みたいなのに変わっているんだけれども、今期は「心を鍛え直すために島へ渡る」という設定なので無理なく封印(ホントか?)。 余談ですが、双剣の使い方はちょっと日本刀に似ています。基本は片手の剣で"受け止める"のではなく、"いなす"って感じです。片手でいなしながら、もう片方で斬る。あえて受け止めるときは何らかの意図がある時か、いなせないほど切羽詰まってる時。 また剣の切れ味と強度を両立させるために、これまた日本刀のように柄に目釘をさしており、柄自体の強度を上げ、且つしっかりと剣を握るために薄く頑丈な獣皮を柄にきつく巻いている。 画像URL
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-----第一期偽島用ジーン説明文----- 第4期ALIVEにて、パーティーメンバーに設定&イラストを提供していたキャラを再利用。 元々は拙作の小説に出てくる魔剣使いで、第4期のキャラ、ボルテクスと共にTRPG(ソードワールド)でのマイキャラでもある。 小説版、TRPG版に共通する設定は「家に伝わる魔剣を抜いてしまった事から、純真な少年から魔剣の力で命を吸い続ける青年へと変わっていき、命を吸いすぎた結果、一時的な不老不死となる」というもの。TRPGではスケルトン100体相手に大立ち回りを演じたり、城塞の通路で背後からジーンを巻き込んでランスチャージをしてきた味方に、回避しながら反撃をかますといった無茶をした。恐ろしく防御力が高い味方だったので、こちらの攻撃で即死はしないだろうという打算はあったが、そういう無茶をしてもGMから咎められないという点からキャラクター性を推察して頂きたい。 -----第4期ALIVE設定----- 城仕えの由緒ある盗賊の家系に生まれるが跡継ぎの資格を与えられず、引退した祖父の家に幼少時から預けられて盗賊とは無縁に育つ。 祖父より様々なおとぎ話や伝説を聞いていたが、ある日、ひょんなことから秘宝である黒い魔剣を受け継ぐ。 その後、急遽跡継ぎの資格を与えられ、本人の意図とは裏腹に盗賊の訓練を受ける。 成長した彼は、明るく心優しかった少年の面影をなくしていた。 それは、抑圧された感情が屈折したためなのか、それとも魔剣の呪いなのかは誰にもわからない。 ただ確実なのは、彼は死ねなくなり、そして感情を失ったという事だ。 黒い魔剣は斬った相手の生命を吸い取り、吸い取られた生命はジーンに注ぎ込まれる。 生れ落ちて107年、彼はいまだ青年の姿をしたまま、命を奪って生きながらえている。 そんな彼に転機が訪れる。 彼は、生きる喜びを戦いと沈思黙考という相反するものに求めていた。 流浪の剣士として冒険者まがいな事をしているうちに、彼はある組織を潰して欲しいという依頼を受けた。首領を殺し、幹部を殺し、組織として継続していくことの出来ない状態へ壊滅させた矢先、駆けつけた傭兵と相対することになる。傭兵は運悪くその日から組織に雇われる事になっていたようだった。 傭兵は組織の仇討ちをしたところで、自分に利益がない事は理解していた様子だったが、金づるを潰された恨みか、それともジーンに対する興味か、決闘を挑んできた。 顔中に傷跡を残した傭兵は“光双剣のヴァンドルフ”と名乗った。 自在に操られる二刀、間合いを無視して伸縮する不思議な刃、そして熟練の腕。 ジーンは生まれて初めての苦戦を経験し、そして敗北を経験した。 瀕死の重傷を負ったジーンに、男はとどめをさそうとはしなかった。そのまま男は去ったが、残されたのはジーンだけではなかった。ジーンが斬っても無駄と判断し見逃した組織の下っ端たちは、好機とばかりに彼に襲い掛かった。 斬っても斬っても数は減らない。雑兵といえども組織に忠誠を誓っていた者、そこにしか居場所がなかった者、組織でのし上がる野心を持っていた者など様々だ。一人で組織を壊滅させたジーンに恐怖し、萎縮していたとしても、相手が瀕死となれば話は別だった。ジーンを倒せば、あわよくば自分が組織の長に成り代われるかもしれない、そんな狂想を胸に抱いた者もいただろう。 ジーンの体力にも限界があった。 雑兵を斬れば生命力は吸収できる。しかし、彼の体には血が足りなかった。 彼は逃げた。 そして気が付けば、見知らぬ島に打ち上げられていた。ジーンは愕然とした。自分が逃げてしまった事や島に打ち上げられた事にではなく、その手に魔剣が握られていない事に。 魔剣を失ったジーンは体中に負った傷のせいでまともに動けなかった。魔剣を失えば、無尽蔵に補給されていた生命力も無くなる。 このままでは、止まっていた時が動き出し、彼は老いていくだろう。 彼は「死にたくない」と思った事はなかった。老いて死ぬことに恐怖もなかった。恐怖するには人の命を奪いすぎていた。だが、彼には「自分が死ぬなら、それは戦いの中で」という漠然とした予感があった。それは魔剣の効果に、彼が慣れすぎていたがための、勝手な思いに過ぎなかったのだ。 ジーンはこの島で足掻くことにした。ぼろぼろになった体を癒し、鍛え、魔剣を探し、この島を出てあの組織の構成員を皆殺しにし、そして――あの男、ヴァンドルフに復讐する。ジーンの体には数十年ぶりの、身を震わすほどの情熱がみなぎっていた。 ------------- ということで、第4期はこの状態で孤島にたどり着いてスタートという感じでした。 この後、ヴァンの弟子"黒双剣のブラックモア"ことボルテクスや、今回も参加しているエマール・クラレンス、ドワーフの包丁職人流岩徹などと共に旅を続け、宝玉を揃えて行き、中央の小島での最後の戦いにも参加しました。 設定で第3期のマイキャラ、ヴァンとからみ、ゲーム中では第4期のマイキャラであるボルや、TRPG仲間がジーンと同パーティーだったスリップ・スラップを使っていたため、3キャラをからませたりと賑やかでした。当時は私もボルの方で文字制限一杯までショートショートを書いていましたが、書きごたえたっぷりで面白かったです。元々自分のキャラだから勝手知ったるもんで、「今度は自分で使おう」と決めていました。残念ながらALIVEは第4期で終わって生ALIVE学園が始まったため、とてもじゃないけどジーンが出てくる雰囲気じゃなかったので、教師を監査する非常勤としてヴァンを登場させる事になってしまいましたが。 第4期最終回ではジーンのエピローグも私が筆を執り、ジーンとボル合わせて10000文字ちょっとのエンディングを書きました。 一応独立はしているものの、時系列としては繋がっています。発掘に成功したので掲載しておきます。 第4期最終回1「ジーン・スレイフ・ステイレス」 第4期最終回2「ボルテクス・ブラックモア」 今回のジーンはこのエンディングからの続きとなります。実は発掘前のうろ覚え状態で今期用設定を長々と書いていたのですが、第2回更新当日になって発掘に成功し、いざ読んでみるとエンディングから全然繋がらない状態だったので、設定から旅の目的まで全部作り直しています。 -----今期ALIVE設定----- ヴァンドルフとの戦いに敗れ、再度瀕死の重傷を負わされたジーンだったが、もはや復讐などという感情は湧き起こらなかった。それは決して感情が枯れたからではない、むしろジーンは数十年ぶりに人間らしさを取り戻しかけていた。 生死の境から生還した彼を待っていたのは、旧き友スリップ・スラップだった。 七十数年前、魔剣を使うのをやめていた時期に行動を共にした亜人の青年。ある遺跡の中で魔術師の罠にかかり、命を落としたはずの仲間。永い時を経て、あの孤島で生きているスリップを見つけた時は、流石のジーンも「自分も本当はヴァンドルフに殺されていたのか」とにわかに信じることが出来なかった。 しかしスリップは生き返ったわけではなかった。 あの孤島の中でのみ動ける仮初めの生、それを本当の生にするためには宝玉を集める必要があると言う。 ジーンの目的はあくまでもヴァンドルフを倒すための腕を磨き、魔剣を再び探し出す事だったが、いつしか宝玉に拘るようになっていたのは自分でも感じていた。 だが、宝玉は揃わなかった。いや、確かに一度は揃えたのだ。ヴァンドルフの弟子であるボルテクスや、エマール、流といった旅の同行者にジーンもスリップも協力し、全ての宝玉は揃った。しかし異形の怪物との戦いで一つまた一つと消えていってしまったのだ。 そうして遂に孤島が崩壊し、完全に消え去った時、ジーンはスリップやボルテクスと共にヴァンドルフの待つ海岸へと移動していた。 そこでの決闘の結果は、今も深々と刻まれた肩口の傷が物語っている。 流岩徹の打った剣はヴァンドルフによって真っ二つに斬られていた。己が最強の一撃、イェリィリパルスでさえもヴァンドルフの天破には届かなかったのだ。 スリップが一振りの剣を差し出してくる。"孤狼の魂"、ボルテクスがあの島で最後に使っていた剣だった。スリップから「あくまでも貸してやるだけだ」という伝言を聞き、逆にジーンは何があっても使ってやるものかと苦笑した。 歩けるまでに回復したジーンは、スリップから仮初めの生が終わろうとしている事、何か他の手だてを探している事を聞き、その手伝いを買って出た。かつてのジーンならばありえない選択だった。 そして一年が経つ。 スリップは再び永い眠りについた。 魔剣の力ならば、ひょっとするとスリップの仮初めの身体に命を宿らせる事が出来るかと期待していたが、結局魔剣は見つからず、宝玉もまた見つからなかったのだ。 旧き友を見送り、更に数ヶ月が経った頃だった。世俗から離れて暮らすジーンの耳に、孤島の財宝の噂が飛び込んできた。 怪しげな輝きを放つ黒い大剣、様々な魔力の籠もった財宝、そしてそれらを島外に持ち出すための宝玉。全てジーンが渇望する品々だった。 己のため、旧友のため、ジーンは再び孤島を目指す……。 ---------- |