なんでもレビュー
KOF MAXIMUM IMPACT |
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メーカー:SNKプレイモア | 機種:PS2専用 | 点数8.5 | |
価格:7329円(税込み) | ジャンル:3D格闘ゲーム | 発売日:2004年8月12日 | |
公式サイト:http://www.snkplaymore.jp/official/kof/index.html |
SNKプレイモア初の家庭用専用ソフトにして、初の3D格闘ゲーム。 DVD二枚組(ゲームディスクと特典ディスク)で、59ページのブックレット+纏めて入る箱が標準付属。 新システム:サイドステップ、サークルモーション、スタイリッシュアート(全て後述。長文になるので、時間の無い人はこのように色の付いてる所の前後と表だけピックアップしてくだされ) 旧SNK時代から通算すると、六作目の3D格闘となるのだが、前五作が全て一般的にはクソゲーの汚名を与えられたという曰く付き。ちなみに、私は五作目である「剣客異聞録 甦りし蒼紅の刃」以外は全て好きなのだが……。 失礼な話だが、この作品が発表されたとき、旧SNK時代から3Dは全て駄作の印を押されていたのに、SNKプレイモアだと想像を絶する駄作になるのではないかという恐怖を抱いていた。SNKプレイモアのゲームは嫌いではないが、手を抜きすぎなのだ。 今までずっと新作とは名ばかりで、グラフィックを書き下ろさずにほとんど旧作をコピペ(複写して貼り付ける意)する。そのくせに調整は(下手だと言われていた)旧SNKよりも酷く、バグや致命的なバランスの欠陥が当たり前。家庭用に移植しようとしても、性能的にネオジオを完全移植して余りあるPS2でさえ、バグ追加のロード時間&回数が凄いという妙な仕様にしてしまう。ファンの信頼は失墜したも同然だった(私はかなり好意的というか、甘すぎるくらいのファンだと自認しているが、それでも酷い)。 そのSNKプレイモアが送る、家庭用専用かつ初3DのKOFである。 これを買う際、私は「どうせ良くてもB級だろう。ま、買ったらないと、またSNK潰れても困るしなぁ」という消極的な動機でソフト購入を決意していた。それがどうだ、ふたを開けてみると、どこに行っても売り切れている(発売時)。 驚く無かれ、あのプレイモアが初めて良い方向でユーザーの予想を裏切ったのです! そう、面白いのだ。グラフィックはナムコやセガという3Dの一線級メーカーに比べると話にならないレベルだし、キャラデザインも微妙。ストーリーなんぞ痛すぎて泣きそうになるぐらい破滅的に下手糞だが、触ってみると面白いのだ。 スクリーンショットなどではショボいグラフィックも、いざ動くと気にならない。むしろ綺麗にさえ思える。 キャラはデザインこそやっぱり微妙だが、一名除いておおむね良好。格ゲーの根幹である技に至っては全員癖があって面白い。 まあストーリーは、過信抜きで高校時代の私でさえまだ上手く書く自信があるほど、書いたやつ給料返上しろと思うほど、最低だけど、格ゲーなのでそれは置いておこう(SNKの特色のはずだけどさ)。 確実にバグチェックのミスだろうと思うような箇所もあるし、これはどうなのよと思うコンボも多い。だが、数年ぶりに友人連中と楽しく遊べるSNKゲームなのだ。 特徴としてまず覚えておいて欲しいのは、とにかくゲーム速度が速い。 通常の3Dゲーと違い、2DのKOFと同等かそれ以上のゲーム速度なので、システム的にも感覚的にも2DのKOFに近い感覚で遊べる。 これを踏まえての内容紹介を。 ゲームモードはストーリー、VS、チャレンジ、プラクティス、プロフィール、オプションの6種類。 ストーリーは話自体は気にしたら凹むので脳内補完しつつ進めていき、恒例の無茶な性能のラスボスと戦うというもの。 VSは対CPU(1vs1)・対人(1vs1)・対CPU(3vs3)・対人(3vs3)となる。対CPUが先に来るのは何でだろう? チャレンジは様々な条件の付いた課題をクリアすることにより隠し要素が解放されていくというもの。 プロフィールはクリアしたキャラの簡単な設定と3Dモデルを見ることが出来るほか、後述の隠し要素にも関係します。 オプションは普通にオプションですが、ちょっと微妙な点が多いので、これは最後に悪い点で書きます。 システムは極めて2D版KOFに近い。 ジャンプは通常の他に大中小の系4種類。吹っ飛ばし攻撃と空中吹っ飛ばし攻撃の他、ガードキャンセル吹っ飛ばしも健在。 KOFの特徴でもある前転と後転もあるのだが、攻めに使う場合の前転はともかくとして、逃げに使う場合の後転はまったく頼りにならない。速度か移動距離が欠けているように感じた。相手の牽制技や単発技ならば避けられるだろうが、連続技や多少でも移動するような技の場合、後転の終わり際に二段目三段目がヒットしてしまい、そこから更に連続技を決められて致命的になることがある。 前転後転とは別に、3Dらしく軸移動もある。それについても触れておこう(解りにくいだろうが、弱パンチをp、弱キックをk、強パンチをP、強キックをKと書く。実はゲーム中もこういう表記なのだ)。 pk同時押しで奥へ軸移動、↓+pk同時で手前へ軸移動。前述の前転と後転は左右にレバーを入れながらpk同時押しなので、慣れないうちは混乱するかも知れない。PK同時押しが吹っ飛ばし攻撃なのは2Dと変わらず。ちなみに、pkはR1、PKはR2ボタンで代用出来るようになっている。 また、pk押しっぱなしで奥へ移動しながらジリジリと相手に近づくサークルモーションというシステムがあるのだが、これはほぼ不要。お気づきだろうが↓+pk押しっぱなしで手前へのサークルモーションとなる。 サークルモーションが不要な理由、それはゲーム速度の問題である。なぜか、前転後転とサークルモーションは移動速度も移動距離も少ない。ゲーム速度が2DのKOFと同等かそれ以上なのに、これらの動作だけは普通の3D格ゲーよりも遅いくらいなのだ。 併せて注意しておくと、軸移動は頼りにしすぎると危険である。なぜなら、と一言ですませたい所だが、少々説明の言葉に詰まる。これは後で紹介するスタイリッシュアートも関わるので、詳しくは後で説明させて貰おう。 登場キャラクターは全20人。リストにまとめよう。
デュークの使用条件は親切にも説明書に書いてあるんですが、アルバとソワレでクリアすること。ただし、性能が高すぎて対戦で使うと非難囂々でしょうが……。 新キャラ(オリジナルキャラ)を中心に紹介しましょう。従来キャラは後で。
スタイリッシュアート(以下SA)は要するに連続技、コンボである。決められた順番、タイミングでボタンを押す事で出る。ネックなのは「決められた順番とタイミング」で、SAによってルートの分岐はあるが自由に作り替えたりというのは難しい(というか、ほぼ無理)。一癖あるが、面白いシステムではある。 一般的な連続技と違う所は、SAのモーションは通常技のモーションではなく専用のモーションで行われる事と、先行入力的にコマンドを入れ、相手に攻撃が当たっている当たっていないに関わらず、先行入力した部分が全て実行されるという所だろうか。一番近い感覚で言うと、別ゲームだがギースのデッドリーレイブが連想される。ゲーム速度が速いので、ほぼあれと同じような(もしくはもっと速く入力し、もっと速く実行されるような)感覚で私は使っている。 また、必殺技や超必殺技はSAと特殊技からでしかキャンセルが出来ない。言い換えれば、SAは必殺技でキャンセルできるのだが、通常技をキャンセルして必殺技を出すことは出来ないのだ。 平均で一人あたり17個のSAが用意されている。詳しく言うと、一番少ないのがセスの10個、一番多いのが新キャラのソワレ・メイラの33個である。 コマンドの長さはピンキリで、長いものだとユリのSA12である+k、+p、+K、+K、+Kのように五つ六つとタイミング良く入力しなければいけない。逆に短いものだと、二回の入力で済む。例えばラルフの「SP+SK、SP+SK」、ようは吹っ飛ばし攻撃を二回入力するだけ(効果は少し違うが)。更に言えばワンボタンで済むものもある。特殊動作や構え動作からの派生がそうだ。 しかしSAは一つ決めたら終わりというわけでもない。 愛用するラルフを例に出して紹介すると、+P、+KというSAと+K、+K、+KというSAがある。前者はしゃがみながら裏拳を繰り出した直後に足払いという動作で、後者は三回連続で思い切り蹴り飛ばしながら前進するという動作なのだが、前者の足払いで転ばせた後で後者のSAを出すことにより、ダウン中の相手にヒットし、三発目の蹴りで相手が軽く宙に浮く。ここで先述の「SAは必殺技でキャンセル出来る」というのが活きる。宙に浮いた相手に急降下爆弾パンチや馬乗りバルカンパンチを決めることが出来るわけだ。 とにかく綺麗に決まれば爽快。 ついでに、というと失礼だが、採用されなかった必殺技や特殊技などが組み込まれたSAも存在する。ユリの「飛燕疾風拳(ユリちょうナックル)」やリョウの「虎砲疾風拳」、レオナの「ストライクアーチ」やラルフの「『ようし、格闘ゴッコでも始めるかぁ』ポーズでの挑発」など。 最後のは冗談だが、本当にある。相手を二発殴って踏みつけてから「ようし、とどめ行くかぁ!」と挑発するのだ。ガードされたら反撃必至なので、余裕のとどめにつかったり、既にKOされた相手に喰らわすのがメインの使い方(誰も聞いてない)。 だがこのシステムには良い面ばかりではない。先ほどの項目で後回しにした軸移動の欠点と併せて紹介しよう。 先ほどと同じく言葉に詰まるのだが、キャラの位置情報の処理が甘い、と言うのが妥当だろうか。例えば丁度相手を飛び越えて背後に着地するようにジャンプをしても、相手が何らかの動作(SA等)をしていると飛び越えられずに手前に着地してしまう事がある。また、相手のSAや必殺技を軸移動で避けて反撃をしようとする場合だと、相手がまだSA中でこちらが完全先読みでかわして反撃しても当たらず、下手をすればこちらの反撃SAが空振りのまま相手が背後から飛んでくる。解りにくいだろうから、簡単な画像で説明しよう。 →→→ こういう事。この間、わずか一秒〜二秒ほど。一瞬だけに、取り返しの付かないことになる。なんせ、相手はSA終わって振り返ったらこっちが隙だらけの背中を向けてるわけだから。チャンスはまた一瞬しかないけど、軸の補正を(ほとんど)しないで良いぶん、余裕を持って攻撃が出来るという事ですな。 これが、位置情報の処理が甘いという感覚の説明。 たまにならまだしも、頻繁にあるからかなりツライ。おそらくは相手の攻撃に対して反射的に「軸移動→即反撃」って事をせずに、落ち着いて相手方向に向き直るのを確認してから反撃をすれば良いんだろうけれども、それだとほとんど五分五分になってしまうんですよね。これまた感覚的には相手四分五厘のこっち五分五厘ぐらいな感じ。 また、技によっても自動で相手方向へ軸修正してくれるものと、そのまま突っ走っちゃうものがあります。更に言うと、同じ技でも軸修正する時と、まったくしない時があり……これはもうちょっと調整して欲しかった所。 他に調整して欲しかった所といえば、壁とダウン関係。 今回、ステージごとに広さは違うものの、端っこには壁があります。この壁は、敵の攻撃を喰らって吹っ飛ばされて当たった場合に跳ね返るんですが、喰らった攻撃の種類や壁との距離によって跳ね返り方が違います。例えばパワフルな吹っ飛ばし系じゃなく、SAなどを地上で喰らって軽く壁に当たった程度だと、逆に体勢を立て直してガード出来る事もあります。しかし、パワフルな吹っ飛ばし系や空中に浮かされた状態でのコンボなどを喰らって当たると、思いっきり壁に当たって跳ね返ったりします。この場合がくせ者で、下手をすれば二度と地上には帰ってこれません。なぜなら空中制御が皆無だからです。一応ダウン回避はありますし、ダウン回避をしなければ致命的になるコンボもあります。しかしこれが有効なのは地面につく寸前で、空中に浮かされている間は全くの無防備。ナムコのソウルキャリバーのように空中で落ちる位置をある程度調整できるなどが有るわけでもなければ、空中で受け身を取れる訳でもない。浮かされたらコンボは必至。下手すりゃ必死ってわけです。 そしてダウンしてからも問題で、ダウン状態でも被攻撃判定はあります。受け身を取るか、急いで起きあがらなければいけません。ダウンしてしまった場合の選択肢は三つ、そのまま寝てる・十字キー以外のボタンを押して普通に起きあがる・軸移動してから起きあがる。 さて、違和感を感じませんか? 一つ目、そのまま寝てる。これはあり得ませんね。二つ目、注目すべきは「十字キー以外の」です。普通に後ろ入れたり上入れたりしても起きあがってくれません。起きあがるためにはボタンです、厳密に言うと小パンチ(p)か強キック(K)です。そうすればリバーサル攻撃をするでもなく普通に立ち上がります。軸移動をして起きあがりたい場合、小キック(k)を押すと手前、大パンチ(P)を押すと奥に転がってから立ち上がります。ってか、これ今ダウン関係について書こうと思って、わざとダウンしまくっててようやく知ったよ……。 超必のコンボ補正は目に見えて解るぐらいハッキリとあるんだけれども、壁にバウンドした場合や異常なほどのヒット数だったりする場合(つまりは長いことコンボを入れ続けている)際の補正は少ない気がします。実感としてね。補正は入ってるんだけど、「おいレフェリー、もっと早く止めろよ!」と言わんばかりに、時既に遅し状態、もうグロッキーって状態で解放される。 さて、従来のKOFにいたキャラで変更・追加された点などを紹介。 あ、コンボを絡めないで単発で決めた場合の最高ダメージを出す技も紹介しておこう。 技名とその後の括弧内にダメージ値ね(注:ダメージ値は何%体力を減らせるかという数値とイコールではありません。ダメージ値100の攻撃を当てても生きてます。だいぶ体力は減ってるけど)。
旧キャラはそれぞれに欠点も利点もあり、誰を使っても慣れてくると楽しい。恐らくキャラの性能差は、SAをいかにして上手く使い、コンボを開拓するかで埋まってくるだろう。 単純な性能で言うと、低いと感じたのは京とレオナ、高いと感じたのはロックだろうか。新キャラを含めた上での単純なキャラ性能を考えると、デューク・リアン・アルバが三強かな? しかし、SAや壁コンボを交えて考えると、大体のキャラの格差が埋まる。その上でもまだデュークとリアンは飛び抜けている感があるが。 隠し要素はボス使用(1人)・プロフィール(20人ぶん)・隠しステージ(7つ)・新カラー(各キャラ2つの40個)・リギングモデル(各キャラ1つの20個)の5種類、計88個。 解放するための条件と、ミッションモードを併せて紹介しよう。 まず、ボス使用は冒頭でも書いたとおり、アルバとソワレでストーリーモードをクリアすること(レベルは無関係)。これは説明書にも書いてある。 そしてプロフィールは、ストーリーモードをクリアしたキャラのプロフィールが解放される(全20キャラ分)。 プロフィールモードは、各キャラの名前、異名、格闘スタイル、誕生日等の身体データと出身地、趣味などに加えて、簡単な設定を掲載。3Dモデルも表示されており、各モデルを鑑賞する事も出来る。この他に後述のリギングモデルの設定もここで行う。 残りの隠し要素の解放は全てチャレンジモードで行う。 チャレンジはタイムアタックとミッションの二種類があるが、タイムアタックは隠し要素には関係ない。 ミッションは1〜4レベルまであり、各10個の課題が用意されている。 最初はレベル1しか解放されていないのだが、条件を満たせば別レベルも解放される。私の場合は、1レベルの課題を5つクリアしたら2レベルが解放され、ストーリーモードをクリアするとレベル3が解放された(実はこの時点でストーリーモードをクリアしてなかった)。他の順番で出た人もいるようなので、このあたりは目安にしかならない。とりあえずプレイしてれば勝手に解放される。 さてこのミッションモード、意外に面白い。 今までのSNKの家庭用ゲームは、こういった隠しの解放が極めて作業的で、肉体的精神的に苦痛だったのだが、これはそうではなかった。 例えばレベル1のミッション01だと、「必殺技・超必殺技を封印した状態で敵に攻撃を10回当てる」というもの。ライフもタイムも制限があるし敵も攻撃してくる。通常攻撃を当てても1つにカウントされるし、SAを多段ヒットさせればその分カウントされる。敵を倒す必要はなく、10回当てた時点で成功となりミッション終了となる。 別の例でレベル4のミッション09だと、「こちらのパワーゲージ無し、2ヒット以下の攻撃はノーダメージという状態で、体力150%でガードクラッシュの起こらない京を倒せ」というものになる。 段々とステップアップしていく上に条件が様々な状況を想定したものなため、適度な練習になりプレイヤー自身のレベルが上がるという仕組みだ。 キャラチェンジもOKなので、どうしてもクリアできないミッションは別キャラで試すとあっさりと越せ、そのキャラの使い方を一つ知るという事もある。 何よりも、1つのミッションをクリアするたびに、隠し要素が1つ解放されるという事がありがたい。 このミッションモードで解放される隠し要素はステージ・新カラー・リギングモデルである。 隠しステージは7つ。そのうちの2つはストーリーモードではお目にかかれず、SNKファンなら感動しきりな江坂ステージとギースステージである。ギースは当然として、私は江坂ステージに驚いた。今までも2Dでは何度も登場した江坂だが、3Dになったため、色んな角度の風景が見えるのだ。かつてネオジオランド三号店が存在していた頃に、一緒にロケテへ行った友人と「中もこんな感じだったな」とか、三号店向かいの酒屋さんや50円ゲーセンを見て「うおっ、あったあった!」などと妙な所で感動してました。 新カラーは―― と、説明の前に書いておきますが、各キャラにはデフォルトで1Pモデルとまったく衣装(もしくは姿形)の違う2Pモデルが最初から用意されています。 ラルフならKOFの衣装が1P、怒の衣装が2Pモデルですし、セスだとKOFのが1Pで2PはMr.ビッグと映画のレオンを混ぜたような渋い姿。クラークに至っては2Pは褐色の肌でスパッツ一丁のマッチョという「お前誰やねん」状態。まあ案外動いてると違和感ないどころか、格好良く感じるんですが。 んで、その2モデルに2色ずつが最初から用意されているので、開始時から一人4つの衣装(カラー)が用意されていることになるんですが、これに各モデル1つずつの追加、つまり各モデル3色から衣装を選ぶ事が出来るという事になります。また、この隠しカラーはファンサービスとして、別作品のキャラをモチーフにした特殊モデルとなっていたり、他のカラーとは基本は同じでも単純な色変えじゃなくて細かな3Dモデルの違いがあったりします。 そしてリギングモデル。プロフィールモードでオン・オフの設定が出来るんですが、キャラクターの衣装に追加パーツを付けるというものです。ラルフならばヘルメットとバックパックと銃、ユリなら変な背負いものと天狗のお面、アテナはメガネ、セスは……ありゃ神だな(何) まあセスやマキシマは見てのお楽しみですが、かなりカッコイイです。色んな意味で。 基本的に1Pモデルも2モデルもリギングで追加されるパーツは同じなんですが、K'・クラーク・アテナ・リアン・ミニョンとチェ・リムは1P用リギングと2P用リギングで物が違います(解放は一纏めで出ます)。凄く似合わないお座なりなパーツもあれば、キャラを引き立てるようなパーツもあって、中々楽しいです。3Dゲームならではのオマケ要素ですな。 ――総評―― 面白い。 「SNKだから」だとか、「期待してなかったから」だとかではなく、純粋に楽しい。 私は3D格ゲーが苦手で、かといって2Dも下手の横好きだけれども、それでも友達とワイワイ楽しめる。練習でさえ面白い。 最初はちょっと触って「なんじゃこのキャラ」と思ったキャラが多かったけれども、少し使ってみると面白くなってくるのは良かった。今の時点で「なんじゃこのキャラ」という印象のままなのは、リアン・ネヴィルとボスのデュークだけです。 隠し要素も一つ一つはショボく感じても、結果的に見れば満足できました(いらんカラーでも友人が使ってたりするしね)。 ・良かった点 爽快感のあるゲームスピード SAが初心者でも格好良く気持ちよく出せる SAを突き詰めればいろいろなコンボの可能性があるので、壁を利用したコンボの開発、開拓が可能 上級者だけでなく、初心者でもコンボを探す余地がある キャラの性能・必殺技の性能・SAの性能をトータルすると、キャラ格差がかなり埋まる 3Dならではの演出や、ファンのツボをついた演出が多い ロードはあるが気にはならない速さ(気にさせないロード演出) 音楽がかなり格好良い 綺麗で遊び心もある背景 ミッションが練習・隠し解放の両面で楽しめる 動いているとかなり綺麗に感じるキャラ ・悪かった点 説明書などに書いてあるストーリーが屑(元の設定を無視しすぎている。キャラによってストーリーの分量が違いすぎる。話の作りや設定、言葉の選び方が陳腐。純粋に文章が下手)。感情的でない言い方をすれば、ファン層にストーリー等の設定を重視する層が多い事に対して、ライターの個人的な(キャラへの)印象や思い入れを全面に出し過ぎており、文章も商業作品のクオリティに達していない。 ゲーム速度が速いために技の演出が短い キャラが全20人と少なめ リアンとデュークが壊れてる バクか調整し忘れたかと思うような強さの技がちらほら コンピューターが尋常じゃなく強い(特にボス) 壁やダウン回避、それに絡むコンボなどの調整不足 位置情報の処理が甘い 買いかどうかと聞かれれば、買いです。一人で遊ぶには(格ゲーですから)限界がありますが、対戦相手が何人かいるようなら、買ってしまっても損はないかと。ネットの意見を見ると、賛否両論ハッキリと別れていますが、とりあえず私は肯定派です。久しぶりに買って後悔しなかったKOFでした。願わくば、これからもこれ以上のクオリティと情熱でゲームを開発して欲しいものです。 |