なんでもレビュー
The King Of Fighters 2002 | |||
メーカー:プレイモア(現SNKプレイモア) | 機種:ドリームキャスト | 点数6.4 | |
価格:6800円(税別) 廉価版:2800円(税別) |
ジャンル:2D格闘アクション | 発売日:2003年06月19日 廉価版:2004年11月11日 |
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公式サイト:http://www.snkplaymore.jp/official/kof2002/kof2002_top.html | |||
PS2ソフト「THE KING OF FIGHTERS ネスツ編」に、99・00・01のネオジオ版とDC版の両方が収録されます。 99のDC版はこのEVOLUTIONなので、これから購入をご予定の方はPS2版をおすすめします。 |
KOF98に続く、ゲーム性重視のオールスターKOF。 4vs4で進んできたKOFシリーズが、原点である3vs3に戻り、ストライカーを廃止した。 KOF99から今までのストライカーシステムには良い点もあったが、無限コンボや凶悪なコンボの温床でもあった。 もともとその手のチェックが甘いSNK系統なのに、ストライカーという特殊な動作まで入ることによりヤバイ惨状を生んでいたのは確か。KOF2000などストライカーキャラが多すぎたせいで無限コンボの嵐だった。そのせいでKOFから離れていった人も多いだろう。それが撤廃されたのだ。 しかしこのKOF2002、私の周りでプレイしてる人はいなかった。いや、そりゃゲーセンに行けばちょこちょこといたが、友人勢は全滅。確かに新キャラはいないので、パッとしない作品ではある。(注:私の周囲での話。一般的な評価は高い作品で人気も高い部類に入る) ロケテの段階からチェックしに行ったんだけども、これはっ!って新要素は……一応あるか(ぉぃ 「クイックMAX発動」、「どこでもキャンセル」、「MAX2」の三つ。 でも説明書みても書いてないってことは、メーカー的にも注目するほどの新要素はないのかも? クイックMAX発動は地上の通常技や特殊技を出している最中にMAXを発動させることが出来るというもの。 これは通常技や特殊技を当てた瞬間に入力することにより、[ゲージ2本消費、技の硬直キャンセル、発動モーション無し]という状態でMAX発動状態に移行できる。 また、今回のMAX発動状態は少し特殊なので注意。まず、発動中はゲージ消費無しでMAX超必を出せる(ただし出したらMAX終了)。どこでもキャンセルが可能になる。攻撃力がわずかだが低下する。なんでMAX状態なのに攻撃力が下がるのかと疑問に思うが、次で述べるどこでもキャンセルのせいだというのは想像に難くない。 とりあえず、クイックMAX発動は初心者はまず使わなく、中級者は使ったところでほとんど活用はできないので、上級者にしか価値がない。 どこでもキャンセルはMAX発動中のみ可能で、タイマーゲージの5分の1を消費することによって、通常はキャンセルのかからない通常・特殊・必殺技を対応した必殺技でのみキャンセルをかける事が可能(ただし打撃技のみ可能で、対応必殺技を同じ対応必殺技でキャンセルすることはできない)。 これも上級者しか使いこなせない。中級者はちょっとしたコンボ、初心者はがちゃプレイなどである程度有用かもしれないが……。上級者なら連続技の途中でクイックMAX発動をして、そのままどこキャンで凄まじいコンボやら調整の隙をついたコンボを決める事が出来る。ストライカーがいなくなっても、この二つのおかげで10割コンボとか無限コンボが消えることは無くなった。これが搭載されているおかげで、上級者にとってはかなり面白い作品に仕上がっているが、中級者以下には厳しい作品となってしまっている。 MAX2は、体力ゲージが4分の1以下の時に、MAX発動状態で、さらにパワーゲージに1つ以上ストックがある状態でのみ発動可能な隠し技(アーケードではね。家庭用だとコマンドに載ってます)。 魅せ技から有用な技まで様々だが、条件が厳しいうえにコマンドが複雑なものばかりなので使いづらい。決めると気持ちがいいのは確かで、友人などと対戦していると盛り上がる。 キャラクターは隠しキャラを含めて全46人(初期状態39+3人)
新キャラは無し。01とキャラ比較すると、 出:リン、真吾(注1)、ハイデルン、キング(注1)、雛子、シャンフェイ、フォクシー、パオ、ゼロ(注2)、イグニス(注2) 入:社、シェルミー、クリス、マチュア、バイス、乾いた大地の社、炎のさだめのクリス、荒れ狂う稲光のシェルミー、真吾(注1)、キング(注1)、KUSANAGI(注2)、Ωルガール(注2) 注1:キングと真吾は外されたもののドリームキャスト版の隠しキャラとして追加。性能や条件は後述。 注2:中ボス&ボスなので出入は当たり前。KUSANAGIは新キャラ扱いだが要するに95'京なので復活キャラとする。 とりあえずソフト内容の説明しますか。 チームプレイ、チームVS、シングルプレイ、シングルVS、プラクティス、オプションと最初は選択できないチャレンジ、ギャラリーが家庭用のモードですね。 チーム〜オプションまでは説明不要なので飛ばします。 チャレンジは「隠しキャラを出すための苦行」モードだと考えてください。んで、ギャラリーは………………正直いらん(ぇ この2モードは隠し要素と絡むのでそちらを交えて説明します。 チャレンジモードはチームアタック、シングルアタック、タイムアタックの三種類です。 チームプレイクリアでチームアタック、シングルプレイクリアでシングルアタック。チーム&シングルプレイクリアでタイムアタックが出現します。 チームアタックはキャラを3人選択し、その三人で倒せるだけCPUを倒していくモード。ライフは引継ぎで回復は無し。死んだキャラは消えるけど、敵を1チーム倒すことにより条件付復活。条件は1度目の復活でライフ半減、2度目の復活でライフ3分の1というもの。この条件下でルガールまで進み、倒すことにより隠しキャラ「ルガール」が使用可能。 シングルアタックはキャラを1人選び、そのキャラだけで倒せるだけCPUを倒していくモード。ライフは毎試合3分の1だけ回復します。この条件下でルガールまで進み、倒すことにより隠しキャラ「矢吹真吾」が使用可能。なお、ハメパターンを知ってたり上級者じゃない限り、ルガールまで進むのも大変な上、ルガールまで来てもそこで倒されそうなので注意。オススメとしては先に隠しの「ルガール」を出しておいて、それを使った方が楽。カイザーウェーブの連射だけで大抵倒せます。あと、たまに恐ろしい反応をするCPUに出くわすから更に注意。 ま、このチーム&シングルアタックはサバイバルの派生みたいなもんだと考えてください。 んで、問題のタイムアタック。 地獄です。 レベルが1〜40まで用意されていますが、選べるレベルは「過去にクリアした最大レベル+1」まで。つまりレベル3をクリアしてないとレベル4には進めません。 レベル1は2人を80秒以内に倒せというもの。レベル2だと2人を75秒以内に倒せ。レベル3だと70秒。このままどんどん減っていくと思いきや、レベル5は3人を120秒以内という条件に……。つまり、レベル1〜4は2人倒せばOK、レベル5〜8は3人、レベル9〜12だと4人といった感じで増えていきます。最終的にはレベル40で11人を260秒以内という条件に……。 ホントに地獄です。 めちゃくちゃ面倒です。レベル39なんて11人目でタイムオーバーになった事が2回、つまりレベル39クリアまでに33人と戦った訳です(泣) ちなみにレベル20クリアで隠しキャラ、「KUSANAGI」が使用可能&レベル40クリアで隠しキャラ、「キング」が使用可能。 んで、ギャラリーはチャレンジのシングルアタックで倒したキャラの絵を見れるというもの。 ただし、オフィシャルの立ち絵です。イラストレーターはあのノナ氏! …………いらねぇっつうのよ。そんなんに容量さくなら真吾とキングの技増やせ(暴言) 知らない人のために書くと、ノナ氏というのはSNKの絵師です。今までSNKイラストの代表だった森気楼氏がカプコンに行ったため、KOF2001からキャライラストを手がけたのがこの人。 上手い絵はマジ格好いいけど、それ以外の絵がキモすぎるという欠点がある。 公式のイラストに、「自分の中でのキャラ」という色を出しすぎ、しかもそれが一般のファンがつちかって来たイメージとかけ離れていたり、ふざけすぎていたりするために、かなりバッシングを受けた。 これはKOF2001のムックに掲載されている没イラストとそのコメントが原因だが、後に「ファンや今までの公式イラストのイメージするキャラ」と「KOF開発スタッフがイメージしていたキャラ」に大きな隔たりがあった事と、元々餓狼の開発チームだったノナ氏がKOFのキャラをあまり把握していなかったため、スタッフから聞いたイメージで書いたという事がわかる。 ――が、やっぱりファンの間からは「仕事受けたんならキャラ知らないじゃ済まされないだろ。調べろよ」というツッコミが入った。ごもっとも。 とにかく、そんなノナ氏のイラストが大画面で拝めるわけです。 さて、隠し要素はそんな感じ。 さあここで良いことを教えよう! 全隠しキャラを出すために必要な対戦人数だ! チームプレイ=40人。シングルプレイ(2本先取の8ステージなので)=実質16人。チームアタック=40人(40人目にルガールが来る)。シングルアタック=40人。タイムアタック=260人。 シングルプレイは1本先取に設定を変えれるから半分になる。つまりは40+8+40+40+260=388人 アホか。 しかもこれは1度も負けないと仮定した、最短人数で388人なので注意。 アホか。 面倒くさいことこの上ないわ。 正直、キング出す前に飽きました。でも頑張って出しましたよ。 技 少 ね ぇ どういうことだコリャ。真吾もキングも超必1コだけやし、MAX2でバーニングシンゴとサプライズローズて……。2001のをそのまま(むしろ削って)流用しただけか? 調整もへったくれもなく、無意味に攻撃力が高いし、性能もあと一歩でボスキャラ。発売されてすぐに即死コンボが発見されました。 まあ居ないよりかはマシですが、隠しキャラはルーレットでは選択できないあたりがステキです。 他に欠点としては、ロードが長すぎるという点が上げられますが……まあ耐えられないほどじゃないですね。起動までに時間かかるのが一番イライラしますが。ギャラリーモードはマジでロード遅いです。だから余計に見る機会がない。 それと、これが一番の欠点かもしれませんが、「ボタンの同時押しが難しい」です。ドリキャスの構造上の問題でもありますが……。 MAX2にはボタン3つ以上の同時押しがコマンドに組み込まれている事がザラですが、かなり難しいです。キーコンフィグでサポートして欲しかったんですけど、補われている同時押しは弱P+弱K、強P+強K、強P+弱Kのみ。どうしてこうも手が届かないのか!(泣) ラルフの馬乗りギャラクティカファントムが出せねぇよっ!!(号泣) ちなみにコマンド(テンキーの数字がレバー方向に対応ね)「2141236236+弱P+強K」。この弱P+強Kがくせもので、DCコントローラで言うと、XB同時押し。PSコントローラで言うと、□○同時押し。とっさにゃぁムリ。特に連続技からだと。 ゲーム自体は結構良い出来だと思います。たまにCPUが熱暴走してるのかと思うくらい異常な反応しますが。 まあ隠しキャラは全員オマケ程度で。技が少ないうえに10割があっさり発見された真吾&キングと、対戦で使えないほど強すぎるルガールですから。 一応KUSANAGIは普通に使えるかな? ってか、隠しにする程のキャラじゃない。 結論としては、KOF(特に98)が好きで、隠しキャラを諦めれるor388人倒す根気がある人は買いでしょう。 ストライカーが撤廃されたおかげで、昔の感覚にちょっとだけ戻りました。 キャラクターのバランスは良いとは言えません。強いキャラはとことん強いです。しかしストライカー時代に比べると妙なコンボが少ないので、安定して遊べる。 ボタン同時押しやら隠し要素がかなり残念な点ですが、それ以外はまあOKという感じ。ちなみに、私はデータ消えたら二度と隠しキャラを出すつもりはないです……。 |