なんでもレビュー

COWBOY BEBOP CD-BOX
Original Sound Track Limited Edition
/featuring YOKO KANNO / SEATBELTS
アーティスト:菅野よう子、SEATBELTS
価格:9800円(税抜き)
CD四枚組み+シングルCD
(注・期間限定生産)
発売元:Victor
発売日:2002年6月21日
点数10


 定価の高さにかなり引いたが、気合を出して(ある意味破産覚悟で)買ってみた。
 後悔の必要がない素晴らしい出来だった。
 これは「カウボーイ・ビバップ」というアニメ作品のサントラなのだが、曲のジャンルとしてはジャズとファンクになる。作品を知らない人には「平成のルパン三世的なアニメ」と言えば雰囲気を想像して貰えるだろうか、近未来を舞台にした賞金稼ぎの物語だ。映像やシナリオ、特にセリフまわしや音楽のセンスの良さで海外でも評価の高い作品だ。
 今までこの作品に関連するCDは6、7枚は出ている。普通のアニメならば『声優が歌う〜バージョン』とかいう姑息な売り方をしたりするが、ビバップはそんなことはなく、普通に一枚一枚(純粋に音楽として)楽しめる。それでもこんなに枚数が出ているのに、四枚組みのCDBOXなどにしたら他のアルバムに収録されている曲と重複だらけになるだろう。ただし「普通ならば」だ。付属ブックレットを見て驚いた。いままで収録されていない曲だけで30曲を超えている上、未使用曲も入っている。この未使用曲もまた格好いいのがあるんだよこれが!

 専門学校時代の学友の中でもかなり趣味の良い二人が自分のサイトで一押しをしていたので、私も気にはなっていた。だがこの高さ、本当に迷った。しかし期間限定生産ということで、機を逃したらチャンスは二度と来ない。かなり苦渋の決断で貯金を下ろして買いに行きましたよ。その結果は「最高」の一言に尽きます。
 アニメ「カウボーイ・ビバップ」を好きな人は絶対に買い。
 ビバップを知らない人は……ルパンとかの雰囲気が好きだったり、JAZZが好きだったりしたら買い。
 いや、なんだっていい、買うんだ(ぉぃ

 曲の前に「ダイアローグ」というトラックが入っているものがある。
 これは作中でのキャラの掛け合いなどを、次の曲に合わせて挿入したものだが、私はこの手の「曲の合間にセリフが入る」たぐいのものが嫌いである(このCDのダイアローグは独立したトラックなのでスキップできるが)。私にこのCDを薦めた学友も同じくこの手のダイアローグが嫌いだそうだが、氏に言われたのは「でも、このCDではそれが気にならない。逆に良い味を出している」というものだった。同感である。作中の雰囲気を見事に連想させ、曲に深みを与えている。

 買って、聴いて、笑った。私は「本当に好きな音楽」を聴くと、つい笑ってしまう。
 駄目だ、格好良すぎる。諸手をあげて降参だ。
 だから、このCDを語るには一言になってしまう。
 「最高」だ。

 曲目、試聴、ジャケットの写真などはここを参照→COWBOY BEBOP CD-BOX










 ちなみに、四枚目はライブバージョンを収録しているのだが、震えるほど格好良い。これほどパワフルでJAZZYなCD、これだけでも買いである。
 あと、おまけでついてたシングルCDは「流石おまけ」といった感じで、ビバップのテーマに合わせて歌う犬などが収録。笑える。


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