真・なんでもレビュー

死にぞこないの青
出版:幻冬舎文庫 著:乙一 定価:457円+税

 簡単に言うと、小学生が延々と教師に苛められ続けるお話。こう書くと誤解されそうだが、あながち間違いでもない。
 小学生のマサオが、人気者の羽田先生から嫌われ、理不尽な扱いを受けて、ひたすら孤独を感じた末、ついに「殺しちゃる」となっちゃうという流れなんですが……う〜〜〜ん………………面白くないわけじゃないけど、どうも爆発力が足りないというか、長編である理由が少ない気がします。
 マサオの心理描写や行動などはよく書けており、なるほど乙一は観察力があるなと思えるほど、小学生時代の他愛も無い事を思い返しては照らし合わせたりしてしまいました。でも、いつもの乙一とは別の意味で暗い。なんというか、じめっとした暗さとでも言いますか……あんまり読んでいて気分のいい作品ではありませんでした。
 それでも読んでるときは夢中になってたんだよなぁ(ぉぃ
 そうですね、読んでいると夢中、終われば「なんでこんな真剣に読んでたん?」って感じでした。
 ということで、評価は「悪くないけど微妙」というラインです。

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